政治学や社会学、経済学部など様々な学びが行える青山学院大学の地球社会共生学部。女子の割合が多く、学部全体の女性比率は70%ほどで、大学内でもトップクラスです。
今回は地球社会共生学部の英語に注目し、これまでの英語の傾向や対策、英語のレベルを上げるのに欠かせないおすすめの参考書などをご紹介します。
青学(青山学院大学)地球社会共生学部の英語の入試情報
英語の青山と称されることが多い青山学院大学ですが、地球社会共生学部では現状共通テストと全学部入試のみで採用されています。これまでの英語に関する情報などをまとめました。
基本情報
英語は大問5題で構成されており、試験時間は80分ですべてマーク式。総合文化政策学部と同じ日程ということもあり、その問題は総合文化政策学部と同じです。1題長文問題があり、残り4題が語彙力などが問われる問題とあって、語彙力、単語力、文法力を養ってきた人からすれば余裕を持って取り組める構成となっています。
青学地球社会共生学部の英語の配点情報
地球社会共生学科・全学部日程
350点満点中、英語の配点は150点です。
地球社会共生学科・個別学部日程
300点満点中、英語の配点は100点です。
地球社会共生学科・共通テスト利用入試
400点満点中、英語の配点は200点となっており、点数の比率では一番上です。
出題範囲
共通テストでは高校3年間で学んだ文法、単語、リーディングなどが出題されます。全学部日程ではコミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱが出題範囲です。
問題量と時間配分
大問が5題ある中で長文読解は1題のため、試験時間80分のうち、長文読解に使えるのは30分から40分です。ただ、最初に語彙力などを問う4題を先に終わらせて、ゆっくりと長文読解を解くという時間配分も行えます。長文読解に最大40分をかけ、1題10分で残りを解くのが理想的です。そのためには語彙力や単語力をしっかりとつけないといけません。
大問ごとの特徴
大問1
大問1では長文読解が出されます。内容一致問題が出題されるため、長文をしっかりと読み込む必要がありますが、長文自体がそれなりに長いため、素早く読む速読力が問われます。題材は地球社会共生学部の性質上、複数の専門領域から選ばれたものが出されるので、注釈がなくても読み進められるようにしたいところです。
大問2
大問2は文法問題がメインです。文法の知識よりも単語の意味を問うような問題が多く、単語を1つだけでなく複数覚えることが重要になっていきます。
大問3
大問3は、いわゆる並び替え問題が出題されます。テストで出やすい連語や熟語を中心に覚えていくことが重要であり、文法の参考書を積極的に活用していくのがいいでしょう。
大問4
大問4も文法の問題が中心です。誤答を誘うような問題が出やすく、ややこしい選択肢を散りばめて揺さぶりをかける傾向にあります。正確な知識がなければ正解にたどり着かないので、文法の知識を高めていきましょう。
大問5
大問5は長文の文章が登場し、単語の空所補充を行います。文章を読み進めていく中で文章の内容を理解し、それにふさわしい言葉を入れることが求められるので、得意不得意が分かれやすいジャンルです。他の大学でも空所補充の問題は出やすく、チャレンジをしていきましょう。
青学地球社会共生学部の英語の難易度・レベルはどれくらい?
英語長文のボリュームなどを考えると、それなりの英語力がないと高得点を狙えず、英語が大きなポイントになりやすいです。ただ単語や文法など基礎的なものをしっかりと学び、英検2級、準1級レベルまで高められれば十分に対応できます。どの受験生も必死に取り組むのが英語なので、取りこぼさないように基礎的な能力を高めていくことが第一です。
青学(青山学院大学)地球社会共生学部の英語の傾向と対策
地球社会共生学部の英語の傾向について、今後復活する可能性もあるので改めてその傾向と対策を振り返ります。
単語・熟語問題
英語長文でも必要になってくる単語や熟語の能力。単語や熟語に関する問題が多く出てくることからも、とても重要性が高いです。単語や熟語に関しては、英検準1級レベルまで高められれば問題なく解けるでしょう。英語の青山の中では難易度はそこまでではないにしても、それなりの基礎力が問われます。
文法問題
単語や熟語の問題と同じくらい、文法の問題も出やすいです。並び替え問題など、文法で問われやすい出題形式が明確にあるので、文法そのものの知識と、問われやすい出題形式での勉強を一緒に行うのがいいでしょう。
読解問題(長文)
長文読解にある程度時間をかけられる分、余裕をもって取り組むことができれば高得点が狙えます。大事なのは速読力で、いかに素早く読めて内容理解が行えるかが重要です。難しい単語が出やすく、注釈があまりないので、事前に難しい単語まで勉強しておかないと大変です。そこまでの準備ができていれば、あとは演習問題をこなすのみとなります。
青学(青山学院大学)地球社会共生学部の英語対策におすすめの参考書
英語で高得点を取るにはそれぞれのジャンルで強化していかないと大変です。ここでは単語や文法など項目別のおすすめ参考書をご紹介します。
単語・熟語対策
速読英熟語
「速読英熟語」は、熟語を文章の中で覚えていける参考書です。慣用句の言い回しなど語彙力を高めるのに適した本であるとともに、文章で使われやすい表現などが英文を読みながら習得できるので、語彙力対策はもちろん、長文読解を読むうえで力になりやすい1冊です。
英単語Stock4500
「英単語Stock4500」は、現状大学入試で出やすい単語をまとめた参考書です。記憶ブースターと呼ばれる、単語を覚える際の手掛かりになる情報をまとめており、闇雲な丸暗記をしなくても、簡単に単語の知識を引き出せるようになるなど、より効率的に学ぶことができます。
文法対策
大学入試 英文法Eureka(エウレカ)!
「大学入試 英文法Eureka(エウレカ)!」は、文法問題を解く際に考えながら解いて、論理的に正解を導き出すようにした参考書です。解説が詳しく書かれているのでなぜその答えになるかが論理的に説明されるほか、音声のダウンロードができるのでリスニング対策も行えます。
Next Stage 英文法・語法問題[4th EDITION]: 入試英語頻出ポイント218の征服
「Next Stage 英文法・語法問題[4th EDITION]: 入試英語頻出ポイント218の征服」は、文法や語法、会話表現などの問題を網羅した参考書です。218のポイントがあるので、これをすべて網羅できれば、一定の文法力や語彙力を身につけたことになります。
読解(長文)対策
大大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス
「大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス」は、大学入試で出やすいテーマをまとめ、取り組み方まで掲載されている参考書です。音声ダウンロードができ、音読の仕方などが解説されるなど、色々な活用方法が紹介されています。シリーズ化されており、段階的に解いていくのがおすすめです。
やっておきたい英語長文
「やっておきたい英語長文」は、長文の単語数に縛りを設けて作られた参考書です。300語レベル、500語レベルなどがあり、大学に応じて単語数を上げていくことができます。青学であれば1000語レベルの問題を解くようにするなど、大学に応じた難易度で取り組めるのも特徴的です。
青学(青山学院大学)地球社会共生学部の英語の過去問情報
地球社会共生学部の英語について、英語の過去問情報などをご紹介します。
2021年度の英語の過去問
大学受験パスナビでは本来個別学部日程で行われた問題を収録していますが、地球社会共生学部に関してはこの独自問題が1つもありません。そのため、赤本を購入して過去問をチェックするしかないでしょう。
2021年度以前の英語の過去問
大学受験パスナビでは2018年度から文系学部の過去問が収録されていますが、その時期に関しても現状ではありませんでした。東進過去問データベースでは、収録されている可能性もありますが、著作権の関係で収録できない可能性もあるため、やはり赤本を購入して確認しましょう。
まとめ
現状は共通テストと全学部日程の英語のみとなっていますが、東南アジアへの留学を必須としている以上、事前に英語のスキルをチェックする、もしくは高いハードルを設ける可能性が今後出てくるかもしれません。論述だけでなく独自問題で英語が復活した際には、これまでの傾向がそのまま反映される可能性も出てきます。いずれにしても、青学の英語を受ける以上はまず英検準1級レベルの単語、文法を身につけておき、長文読解の対策を立てていくのがいいでしょう。