女子からの人気が高い大学として早慶を抑えて1位になったことがある青山学院大学。その青山学院大学で女性比率が高い学部として知られるのが総合文化政策学部です。
今回は総合文化政策学部の英語にスポットを当て、英語の傾向や今後の対策、英語力を高めるのに必要なおすすめの参考書などをご紹介します。
青学(青山学院大学)総合文化政策学部の英語の入試情報
英語の青山と呼ばれるほど、英語の能力が問われやすい一方、実は独自問題で英語はほとんど出てきません。これまでの英語の傾向と一緒にご紹介します。
基本情報
英語は大問5題、試験時間は80分ですべてマーク式です。独自問題では総合問題や論述メインで、英語が関係するのは全学部日程と共通テストのみですが、個別A方式で英検などの検定で一定の成績を残さないと出願できないため、その部分で英語の能力が試されます。そのため、個別A方式では英語の試験を受ける必要がありません。
青学総合文化政策学部の英語の配点情報
総合文化政策学科・全学部日程
350点満点中、英語の配点は150点です。
総合文化政策学科・個別B方式
350点満点中、英語の配点は100点です。
総合文化政策学科・共通テスト利用入試3科目型
400点満点中、英語の配点は200点です。
総合文化政策学科・共通テスト利用入試4科目型
500点満点中、英語の配点は200点です。
総合文化政策学科・共通テスト利用入試5科目型
600点満点中、英語の配点は200点となっています。
出題範囲
共通テストではリーディングやリスニング中心で、これまで一般入試で出てきた英語は高校3年間で学んだ英語の範囲が出題範囲となります。
問題量と時間配分
試験時間は80分で、長文読解が2題、会話文問題が2題、語彙・文法問題が1題と問題数の多さ、内容の濃さから時間切れになりやすく時間配分が重要に。特に長文読解は1000語レベルの問題文なので、テキパキと解いていかないと時間が無くなります。長文読解2題をできるだけ40分以内にまとめ、会話文問題2題と語彙・文法問題1題で40分という時間配分が理想的です。
大問ごとの特徴
大問1
大問1で英語長文が出題されます。その長さは1000語レベルと読むだけで時間がかかるほか、脚注がほとんどないため、語彙力がかなり問われ、小問では語彙力を問う問題もそれなりに出てきます。他の大問でも語彙力、文法力が問われることから、語彙力や文法力なしには高得点が狙えないといっても過言ではありません。
大問2
大問2は文法問題が中心となります。文法に関する問題が出てくるため、文法の知識がしっかりと頭に入っているかがポイントになってくるでしょう。
大問3
大問3は、並び替え問題が出される傾向にあります。参考書などで対策を立てやすい一方、ここも文法力がないと間違えやすい分野です。文法力をつけていく中で整序問題の対策も立てていきましょう。
大問4
大問4では会話文が登場し、そこから文法や語彙力を問うような問題が出題されます。会話表現に関する問題などが過去に出ているため、会話表現に対する知識をつけておく必要があるでしょう。
大問5
大問5では、大問1と比べるとかなり短めの英語長文が出てきます。ただ実際の問題は空所を埋めていく問題が出てきやすく、空欄の前後を見ながら正しい単語などを入れていくことになります。空所補充は意外と苦手にする人がいるせいか、最後に時間がない中で大問5に取り組み、苦戦を強いられる受験生も。共通テストのように解きやすいところから先に片付けて、大問1や大問5に時間をかけるようなやり方がいいでしょう。
青学総合文化政策学部の英語の難易度・レベルはどれくらい?
語彙力や文法力が問われやすいため、これらがちゃんとしていれば問題はないでしょう。むしろ語彙力がないと1000語以上の英語長文を正確に読むことは難しく、会話表現を含んだ問題への対応も難しいです。個別A方式で英検2球を上回るスコアを出願資格とする以上、求められる語彙力も英検2級を上回り、英検準1級に迫るようなレベルが必要になってきます。早い段階から語彙力を固めていく作業を始めないといけません。
青学(青山学院大学)総合文化政策学部の英語の傾向と対策
総合文化政策学部入試ですばらしい結果を出すためにも、傾向と対策はしっかりと立てましょう。ここでは5つご紹介します。
単語・熟語問題
大問5題ある中で、語彙力関係の問題が多くを占めているほか、英語長文も語彙力なしには内容理解すら厳しくなるため、語彙力強化は必須。単語の問題、会話表現の問題なども出てくるため、早い段階で英検2級~準1級レベルの語彙力を身につけておくことをおすすめします。
文法問題
文法問題も出やすいので、こちらも対策は必須です。空所補充問題で出てくることが多く、文法のルールを頭に叩き込んでおかないと解けないような問題もあるでしょう。文法に関する参考書を活用して何回も演習問題に励んでいくことが求められます。
読解問題(長文)
1つの英語の長文が非常に長いため、読み込むのが大変です。まして脚注はほとんど出てこないため、自分が頭に詰め込んだ語彙力などで対処しなければなりません。スピーディーに問題を解いていくことはもちろんのこと、語彙力を身につけること、文章の内容を正確に理解することなど、やらなければならないことはたくさん。英語長文の問題をまとめた参考書などで対策を立てていくことが大事です。
青学(青山学院大学)総合文化政策学部の英語対策におすすめの参考書
英検2級以上のスコアがないと総合文化政策学部の出願資格は得られません。どこかのタイミングで英語のスキルを磨いておかないと大変。ここでは単語や文法、読解に分けてスキルアップにつながる参考書をご紹介します。
単語・熟語対策
速読英単語
「速読英単語」は、単語を1つ1つ覚えていくのではなく、文章に内包して文章を読む中で覚えていける参考書です。速読英単語はシリーズになっているので、シリーズすべての参考書を購入し、1つ1つ網羅していく中で英語長文を読む上での単語力や熟語、表現などを理解できるようになります。
英単語Stock4500
「英単語Stock4500」は、基本的に覚えるべき言葉、入試で出てきやすいトレンドの単語などをまとめた参考書です。この時代に出やすい単語を中心に覚えられるほか、記憶が残りやすいよう、記憶ブースターと呼ばれる筆者のコメントが掲載されており、単語の定着につなげられます。
文法対策
大岩のいちばんはじめの英文法
「大岩のいちばんはじめの英文法」は、文法の知識をゼロから固めていける参考書です。超基礎文法編では中学レベルの文法から学べるので、わからないところを潰してからレベルアップを行えるようになっています。苦手意識が出やすい分野だからこそ超基礎から始めていくのが確実です。
大学入試 肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本
「大学入試 肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本」は、読解で必要な英文法の知識が身につく参考書です。39のテーマに分けて解説が行われ、場面に応じた英文法の活用方法が紹介されており、英文読解のスピード向上などにつながります。
読解(長文)対策
大学入試 英語長文ハイパートレーニング
「大学入試 英語長文ハイパートレーニング」は、英語長文を読む上で必要なスキルや経験を積める参考書です。英語長文を読むのに必要なトレーニングが段階的に積めるほか、超基礎から難関までがシリーズになっているので、レベルに応じたトレーニングが重ねられます。段階的に解いていくことで、英語長文に対して苦手意識を持ちにくくなっていくでしょう。
やっておきたい英語長文
「やっておきたい英語長文」は、英語の単語数を設定し、その単語数の長文を解いていける参考書です。この参考書もシリーズになっており、最初は300語レベルから始められます。最終的には1000語レベルの参考書があるので、そこまで網羅できれば、総合文化政策学部に出てくる英語長文と余裕をもって向かい合うことができます。
青学(青山学院大学)総合文化政策学部の英語の過去問情報
総合文化政策学部に関して、これまでの英語の過去問があるのかどうか、ご紹介していきます。
2021年度の英語の過去問
青山学院大学の過去問を収録している大学受験パスナビですが、総合文化政策学部に関して1つも独自問題が収録されていません。全学部日程の問題が一部収録されているぐらいで、英語の過去問はなく、赤本を購入して確認するしかないでしょう。
2021年度以前の英語の過去問
過去数年分であれば収録されていることが多い大学受験パスナビでも、英語の過去問は収録されていませんでした。東進過去問データベースでは、大学受験パスナビよりも前の年度の過去問が収録していることがあるので、こちらで確認しましょう。それでも見つからない場合は赤本でチェックするのが確実です。
まとめ
出願資格として英検などがあるものの、2023年度に関しては共通テストもしくは全学部日程しか対象ではありません。ただし、過去数年の入学者の動向次第では復活する可能性は十分にあります。その場合はこれまでの傾向が反映される可能性が高いため、今回ご紹介した傾向、そして対策は参考になってくるはずです。いずれにしても語彙力・文法力を身につけることは何事にも重要なので、いち早く取り組みましょう。