文系学生が選択科目として選ぶ科目で目立つのが歴史科目。中でも日本史は多くの学生が選び、点数を稼ごうとします。青学における日本史のレベルはどれくらいなのか、とても気になる部分です。
今回は青学における日本史の傾向と対策、そして、青学で合格するために必要な日本史の得点率、おすすめの参考書をご紹介してまいります。
青学(青山学院大学)の日本史の基本情報
青学の入試における日本史に関して、配点や解答形式、出題範囲など基本的な情報をまとめました。
青学の日本史の配点
全学部日程で日本史が出される場合は基本的に60分100点です。独自問題で日本史を出題する学部学科ですが、文学部史学科と経済学部2学科のみで、文学部史学科が90分150点、経済学部2学科A方式が60分100点です。地歴もしくは地歴公民という形で独自問題が用意され、その中から選択します。
青学の日本史の解答形式
全学部日程では基本的にマーク式で答えるようになっています。文学部史学科に関しては入試要項のところに「記述・論述を含む」と書かれているため、マーク式だけでなく、記述式と論述問題が登場することが決まっていることがわかります。
青学の日本史の出題範囲は?
日本史の出題範囲ですが、傾向として近現代の問題が出やすいと言われています。総合問題では17世紀以降の日本史が問われることになっており、全学部日程でもその傾向にあると言えるかもしれません。テーマ史も幅広く出題されるため、一般的な政治史や経済史だけでは足りないでしょう。
青学の日本史の試験時間と時間配分
試験時間は、全学部日程の場合は60分、個別学部日程では経済学部2学科も60分、史学科は90分となっています。全学部日程では大問が3題出題されるため、1題あたり20分が理想ですが、見直しの時間を考慮して15分程度でいったん切り上げてミスをしていないか確認する時間を設けておくとより確実です。
青学の日本史は難しい?難易度を考察
青学の日本史は標準レベルに設定されていることが多く、難しすぎて歯が立たないということはなさそうです。ただレベルが落ち着いているということは、正解するべきところで正解していかないと大変です。難しさはそこまでではないものの、取りこぼしが許されないプレッシャーと時間との戦いで落ち着きを失わないようにしたいところです。
青学(青山学院大学)の日本史の傾向・特徴
標準的な問題が多く、基本的な内容が問われることも目立つ青学の日本史。ここでは日本史の傾向や特徴について詳しく解説します。
青学の日本史全体の特徴
近現代史が出やすい
世界史の試験でも近現代が出やすい傾向にありますが、日本史でもその傾向は同じで、近現代史が出やすいです。近現代史は3学期の終わりにギリギリ触れるか触れないかぐらいのスピード感で駆け抜けがちで、高校では詳しく掘り下げて授業をしてくれないのが実情です。その近現代史が出やすいので、注意が必要です。
史料問題が出やすい
独自問題が出る経済学部と文学部史学科では、史料問題が頻繁に出る傾向にあります。史料の中にヒントがあり、そこから答えを導くような問題もあるなど、多くの史料をチェックし、実際に読み解いていくような対策もするべきでしょう。
標準レベルだからこそ取りこぼしに注意
全学部日程、個別学部日程に共通しているのは問題レベルが基礎から標準までにとどまること。ひねった問題やマニアックな問題はそこまで多く出てきません。だからこそ、取りこぼしてはいけない問題も多く、1問でも取りこぼしがあるとそれが合否を左右してしまうことも。基礎を固め、ド忘れを防いでいくことが何より重要です。
青学の日本史の入試方式ごとの特徴
一般選抜(個別日程)
史学科と経済学部で出題される日本史ですが、基本的には過去の傾向に沿った内容が出やすいと言われています。2021年度入試では、経済学部なら経済史、史学科なら史料問題というように、学部に応じた出題傾向があります。史学科の場合は論述問題が出ており、過去問をチェックするなどして対策を立てていく必要があるでしょう。
一般選抜(全学部日程)
大問3題で出され、マーク式のみの全学部日程。2021年度入試では正誤問題など一般的な形式が多く、用語を選んでいく問題もかなりありました。近現代史はもちろん、実際は幅広い年代で出題され、テーマ史のジャンルも広範囲。個別学部日程での試験と傾向が似ている部分もあり、注目すべき部分かもしれません。
問題ごとの特徴
日本史の試験ではマーク式と記述式が登場しますが、これら2つの傾向、特徴をご紹介します。
マーク式問題
マーク式では、正誤問題や年代の並び替えなどで登場し、共通テストのようなイメージです。細かな知識も問われる一方、並び替えでは年号まで含めてしっかりと覚えていないと太刀打ちできません。空欄補充なども登場し、暗記した用語をどんどん入れていきます。共通テストでも複数の知識を使って間違いを消して、正解を選ぶやり方が使われますが、ここでも同じようなやり方で対応することになるでしょう。
記述式問題
個別学部日程で登場する記述式ですが、以前の経済学部の入試では条約や数値などが登場し、正確に書かせるようなパターンがありました。今後もそのようなケースが想定でき、用語を正しく正確に覚えることがポイントになるでしょう。史学科では論述もあり、350字でまとめていくスキルを磨いていかないといけません。
青学(青山学院大学)世界史の対策法・勉強法を単元ごとに解説
通史理解の対策法・勉強法
通史を理解するには、時系列に沿って流れで覚えていくことが大切です。歴史は因果関係が連なっており、突如として大きな出来事が起きたわけではなく、1つのストーリーの中で起きています。このストーリーを知り、理解していくことが通史理解であり、単語を覚えていく際にもこのストーリーに沿って覚えていくと忘れにくくなります。
単語暗記の対策法・勉強法
単語暗記で重要なのは、いかにアウトプットを行っていくかです。一問一答形式の問題集を活用してアウトプットを積極的に行うのはもちろん、演習問題を多く解き、色々な切り口からの問題に対応していくことで、用語が定着します。インプットばかりに力を注ぐのではなく、アウトプットも同じくらい積極的に行えば、テストでド忘れすることも少なくなります。
青学(青山学院大学)日本史は何割取れれば良い?
青学の日本史は何割ぐらいとれれば合格に近づくのか、その目安をご紹介します。
青学日本史の合格最低点はどれくらい?
2019年の科目別平均点を見ると、日本史を選択した学生の合格者の平均点はだいたい6割前後でした。これは世界史よりも高く、世界史の場合は6割に満たないことがほとんどで、数値でいえば5点ほど日本史の方が上です。それでも英語や国語の合格者平均点には遠く及びません。
青学日本史の平均点はどれくらい?
今度は受験者全体の平均点をご紹介します。日本史の場合はだいたい5割ぐらいで、5割を割っている学部学科も少なくありません。日本史の平均点は世界史の平均点とほぼ同じで、合格者の平均点とはかなり開きが見られます。つまり、日本史を選んだ学生の中で相当差が付きやすかったということです。
結論:青学日本史は何割必要?
英語や国語で9割近い成績を確保した場合であれば6割ぐらいでも大丈夫でしょう。ただ、英語や国語に不安があり、日本史で貯金を作りたい場合には7割以上の点数が欲しいところです。全学部日程に関して全問マーク式、問題も標準レベルなので、7割以上の点数は十分に狙えます。
青学(青山学院大学)日本史の勉強におすすめの参考書一覧
7割以上の点数を日本史で稼ぐには参考書が必要不可欠です。初級者向け、中級者向け、上級者向けの参考書をご紹介します。
初級者向けの日本史参考書
一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書
「一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書」は、YouTubeで人気を集める現役の教師が作った参考書です。1つのストーリーとして読み進めることができ、政権担当者を主語に進められていくため、とてもわかりやすく通史を学べる1冊です。
時代と流れで覚える! 日本史B用語
「時代と流れで覚える! 日本史B用語」は穴埋めになっている部分を埋めながら、流れをつかんで用語も覚えていくことができる参考書です。単語を暗記したり、通史の勉強をしたりするのと並行して行っていくことでより知識が定着しやすくなるでしょう。
中級者向けの日本史参考書
日本史B一問一答【完全版】2nd edition
「日本史B一問一答【完全版】2nd edition」は、共通テストレベルからマニアレベルまでの重要用語をまとめた参考書です。実際に入試で出やすい用語をまとめており、難関大学で実際に出てきた用語のほとんどをカバーできるため、1冊で用語問題対策ができます。
日本史基礎問題精講
「日本史基礎問題精講」は、日本史に関する基礎的な問題をまとめた参考書です。基礎的といっても、実際はそれなりに難易度のある問題であり、ここを完璧にして標準編もクリアすることで青学レベルに持っていくことができます。
上級者向けの日本史参考書
実力をつける日本史100題
「実力をつける日本史100題」は、時代別の問題、テーマ史、論述問題を収録した参考書です。解説編では答えに至るまでのプロセスが紹介されているので、どのように答えを出せばよかったのかを知ることができ、次に生かしていくことが可能です。
攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実戦
「攻略日本史 テーマ・文化史 整理と入試実戦」は、文化史とテーマ史に着目した参考書です。テーマ史は実に22テーマもあり、全方位的に対応できます。入試で出やすい文化史やテーマ史が収録されており、図などもあって見やすさがあります。
青学(青山学院大学)日本史の過去問情報
青学の日本史の過去問を解きたい場合、本屋さんで過去問を買う以外に、ネットを利用することもできます。どのサイトで確認できるのかを解説します。
大学受験パスナビ
全国の大学の情報を網羅し、受験生にとってはなくてはならない存在の大学受験パスナビ。青山学院大学などの過去問を収録しており、公開されています。実際にチェックできるのはパスナビの会員になった人だけですが、会員自体は誰でもなれます。最新の過去問も収録されているので、傾向をつかみたい人にとって必ずチェックしておきたいサイトと言えるでしょう。
東進
東進衛星予備校などで有名な東進でも過去問の収録を行っています。ただ大学受験パスナビと違うのは、収録されているのは少し昔の過去問で、最新の過去問はネット上で見られない点です。手軽に過去問が見られるサイトもかなり少ないため、東進でも貴重な存在です。青学の日本史の過去問をとにかく解きたい人におすすめです。
まとめ
日本史は得意な人が受験するイメージですが、実際には英語や国語の平均点が高く、そちらに力を注ぐ分、日本史の平均点はそこまで伸びていません。早めに対策を立て、日本史で高得点をとれば、英語や国語で多少ミスをしても挽回は可能です。まずは過去問をやってみて、どれくらいのレベルかを体感し、勉強につなげていきましょう。