基本的に3教科3科目入試の青山学院大学。英語に比重が置かれる中で文系の必須科目として無視できないのが国語です。国語の出来が合否を左右するケースもあり、英語も大事ですが、国語にも力を入れていかないといけません。
今回は青学の国語の傾向、対策や勉強法、おすすめの参考書など国語に関する話題をご紹介してまいります。
青学(青山学院大学)の国語の基本情報
青学の国語に関して配点や解答形式などの情報をご紹介していきます。
青学の国語の配点
全学部日程では基本的に国語は100点ですが、文学部の一部学科で150点となっています。全学部日程の問題は文学部受験者以外は古文と漢文がなく、現代文100点に。文学部受験者は古典が入って150点となります。個別学部日程でも100点がほとんどですが、文学部日本文学科のみ150点です。
青学の国語の解答形式
全学部日程ではマーク式が基本なので、解答形式はマークのみです。漢字の問題などもマーク式なので選択肢の中から選ぶことができます。間違えさせるような問題もチラホラあり、ちゃんとした知識がないと解けないようになっています。個別学部日程では記述問題が出てきますが、マーク式との併用であり、記述式の解答の方が少なめです。
青学の国語の試験時間と時間配分
独自問題で国語が出てくる日本文学科の場合を例にとると、90分のA方式、60分のB方式に分かれます。90分のA方式であれば大問4問、現代文2問、古文2問に分けられます。文章量が多いため、素早く読むことが求められ、現代文に50分、古文に40分という時間配分が理想です。全学部日程では大問2つないし3つが出され、現代文のみで構成されることも。70分しかないため、大問2つなら30分ずつ、3つなら20分ずつにするのがいいでしょう。残り10分は見直しの時間です。
青学の国語は難しい?難易度を考察
現代文の難易度
日本文学科のケースであれば、文章量が他の大学よりもかなり多いため、時間との戦いになりやすく、焦って取りこぼすケースがあるのだとか。当然内容も難しく、現代文のみであれば、現代文を素早く読み解くスキルが問われ、事前の予備知識も含めた部分まで勉強できていないとかなり大変でしょう。全学部日程の場合は共通テストのようなややこしさがなく、しっかりと読み進めれば点数がとれるようなレベルになっています。
古文の難易度
古典に関しても文章量は多く、初見で臨むのは無茶なレベルで、文章量に慣れる必要があります。文学史なども出てくるため、知識的な部分はそれなりに強化が必要ですが、一般的な古典単語や文法などをしっかりと勉強しておけば十分な点数はとれるため、基礎的なものをいかに固めているかが問われることになるでしょう。
青学(青山学院大学)の国語の傾向・特徴
青学の国語がどのような傾向にあるのか、その特徴をまとめました。
青学の国語全体の特徴
現代文対策が必須
全学部日程の場合、文学部以外の学生は現代文のみを受けます。共通テストでは古文や漢文を含めて対策を立てる必要がある中、青学の全学部日程の場合は現代文での勝負になり、いかに対策を立てたかがポイントになります。この後でご紹介しますが、現代文のみの方が時間の余裕がかなりあるため、落ち着いてさえいれば答えまで到達しやすく、現代文対策が必須です。
漢字の読み書きでの取りこぼし厳禁
この後ご紹介する合格に必要な得点率の件にもつながりますが、相当な高得点が求められます。マーク式だから大丈夫だろうと思っていると大間違いで、かなりややこしいところを出してきます。ここでの取りこぼしは致命的であり、満点で終えるのが理想です。
古文が合否を左右する
全学部日程の場合、日本文学科など文学部の一部学科だけが古文に挑みます。かなりスピーディに解かないと厳しい環境ですが、難易度そのものは実はさほど高いわけではなく、落ち着いて解ければ得点源にもなります。このため、古文の点数が合否を左右する可能性が高いため、現代文を素早く解いて古文に挑めるかどうかが重要です。
青学の国語の入試方式ごとの特徴
一般選抜(個別日程)
2021年から始まった入試改革で、国語の独自問題を課すのはかなり限られた学部学科に絞られています。文学部の英米文学科と日本文学科が数少ない国語の独自問題を行うところ。日本文学科の場合には現代文と古文が2題ずつ、もしくは現代文3題になることも。現代文で出てくる評論が多岐にわたり、しかもお堅い内容になっていることが多く、語彙力なども問われます。記述とマークが混在しており、事前の演習がモノを言います。
一般選抜(全学部日程)
全学部日程は試験時間が70分ですが、文学部が大問3題、それ以外は大問2題で現代文のみと1題あたりに使える時間がかなり異なるため、文学部の受験者は必死になり、それ以外の学生はかなり余裕があります。マークシート方式で設問もさほどひねっていないため、冷静に解いていけば十分高得点も狙えます。
分野ごとの特徴
現代文の特徴
英語の青山として英語の難易度はそれなりに高い青学ですが、現代文に関しては文章量さえ克服すれば苦戦する要素はあまりないのが特徴です。語彙力をつけて速読力を高め、テクニックを駆使して読み解いていけば高得点が狙いやすいです。あとは時間との戦いであり、効率的に解く訓練を重ねていけば得点源にすることは可能です。
古文の特徴
青学の古文はストレートに文法問題を出さないものの、文法の知識なしには解けないような問題が多く、文法問題が出ないから対策なしでいいわけではありません。当然語彙力も高いレベルが求められます。敬語の問題、文学史の知識も必要になってくるため、インプットアウトプットの徹底はしておきましょう。
青学(青山学院大学)国語の対策法・勉強法を分野ごとに解説
青学の国語対策、勉強はどのように行っていくべきか、分野ごとに解説を行います。
現代文の対策法・勉強法
とにかく語彙力を高める
語彙力を高めることは、漢字の読み書きにもつながるだけでなく、現代文対策にもなります。青学では評論が中心で、様々な題材が取り上げられる可能性があります。どんな題材が出ても対応していくには様々なジャンルで出てくる言葉を知っていくことが必要であり、この努力を怠らないでいればどんな話題が出ても対応しやすくなります。
現代文の解き方に関するスキルを磨く
現代文の場合、どれだけ解き方に関するスキルを持っているかが重要になります。テクニックが数多くあり、それを多く知っていれば素早く答えまで到達します。このスキルは参考書をやりこんでいく中で磨くことができ、1冊の参考書を何周もやり抜いていき、演習をこなしていけばおのずとついてくる能力です。
古文の対策法・勉強法
古文単語と文法は並行して覚える
古文が出題されるのは日本文学科を中心とした文学部で、現代文よりも最初に古文の対策を立てる人も少なくありません。その際、古文単語、古文文法を並行して覚えていき、知識をつけていきます。演習問題に取り組む段階では完璧でなくてもよく、おおよその単語、文法を覚えた程度になって演習問題に取り組み、足りない知識を補っていく形が理想的です。
古文のジャンルを知り、網羅していく
現代文であれば評論の中で色々な題材が出てくるのでその対策を立てればいいですが、古文だと日記や随筆、物語など多種多様で、その分、それに関する知識や常識を知らないといけません。単語などを完璧にしたのに点数につながらない学生は古文知識や常識まで完ぺきではないケースがほとんど。これらを網羅できる参考書を、できれば段階別に学んでいけるようにするのが理想的です。
青学(青山学院大学)国語は何割取れれば良い?合格最低点から考察
全学部日程であれば、合格最低点はだいたい80%ほどになります。となると、国語は8割でいいということになりそうですが、合格者の平均点を見ると、85%まで高まっています。受験者全体の平均点を見ても7割を超えており、80%だとかなり心もとなくなります。しかも、英語の点数は合格者の平均点が9割なので、英語で苦戦した場合、国語で挽回する必要も出てくるでしょう。最低限は8割ですが、安心を目指すのであれば9割です。
青学(青山学院大学)国語の勉強におすすめの参考書一覧
現代文の参考書
出口のシステム現代文
「出口のシステム現代文」は、現代文が苦手な人でもわかりやすい解説、それを踏まえた良問を通じて現代文を知る参考書です。評論以外にも問題があり、登場人物の心情などもつかむことができるため、共通テスト対策にもなる1冊です。
ことばはちからダ!
「ことばはちからダ!」は、入試で登場する現代文のキーワードをまとめた参考書です。2001年に発売され、20年以上の時が経っても愛される1冊であり、評論を読む際には欠かせない知識が詰まっています。
入試現代文へのアクセス
「入試現代文へのアクセス」は問題文から解答を導くプロセスを知り、スキルアップにつなげる参考書です。シリーズになっており、基礎編、発展編、完成編まで完璧にこなせば、現代文を解くスキルを磨き切ることができます。
古文の参考書
マドンナ古文単語230
「マドンナ古文単語230」は、古文の入試で出やすい単語をまとめた参考書です。230は語数ではなく、項目の数。実際は382語が収録され、難関大学までを網羅しており、ゴロや語源など色々な形で単語の暗記につなげられます。
ステップアップノート30古典文法基礎ドリル
「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」は古典文法の基礎固めが行える参考書です。ページ数は少なく、何周でもすぐに解けるのが特徴です。ここでベースを固めておくと、別の文法の本を読んでも理解しやすくなるため、文法の知識を網羅させたい時におすすめです。
大学入試 全レベル問題集 古文
「大学入試 全レベル問題集 古文」は、レベル別に演習問題を解いていくことができる参考書です。レベル1の基礎固め、レベル2は共通テストレベルと高まり、一番上がレベル4。レベル4まで解き切れば、青学の古文に挑んでもいい点数をとれる土台は構築されるでしょう。
青学(青山学院大学)国語の過去問情報
青学国語の過去問をインターネットでチェックする場合、どのサイトを見ればいいのか、解説します。
大学受験パスナビ
大学受験パスナビは大学の合格最低点や入試科目、偏差値などの情報が詰まっており、過去問に関しても約180の大学の過去問が掲載されています。しかも無料でチェックでき、青学の過去問もあります。
東進
東進も事前に会員登録を行っておくことで青学の過去問をチェックできます。現状では一世代前の過去問が中心になっており、新しさはないですが、青学の現代文、古文とはどういうものかを素早く知り、実際に解いてみたい人にとって頼りになるサイトです。
まとめ
青学の国語は全学部日程と一部の個別学部日程の独自問題に限られ、以前のように複数の学部で比較する時代ではなくなりました。だからこそ、取りこぼしは許されず、素早く解かないと点数につなげられないような状況になっていくでしょう。逆に現代文のみで済む他の学生たちからすれば、対策をすればするほど点数が狙えるので楽しいかもしれません。予備知識をつけ、赤本を通じて過去問をたくさん解いて入試に備えましょう。