私立大学は多くの受験生に志願してもらおうと、様々な入試形式を用意しています。その結果、意図しないところで穴場になることがあり、結果的に穴場学部があると言われるようになります。
青学における穴場学部はどこかランキングを出すとともに、どの入試方式だと受かりやすいかなどを解説します。
青学(青山学院大学)の穴場学部ランキング5選!【2022年最新】
2022年における最新の穴場学部ランキングを作成いたしましたので、ご紹介してまいります。
第5位:法学部
法学部は偏差値が60.0~62.5と青山学院大学の中でも平均的な部類です。2021年度の倍率が低く、一般選抜の合計が2.7倍にまで下がりました。ヒューマンライツ学科が新設された2022年も一部入試方式で志願者を落とし、その分、ヒューマンライツ学科に流れました。文系学部の中では比較的穴場になっていくでしょう。(参照:東進)
第3位:社会情報学部
社会情報学部は偏差値が57.5~65.0と高めに見えますが、偏差値65.0は1つの方式のみで、その他は57.5か60.0となっています。社会情報学部は文理融合なので、文系用と理系用に分けた入試形式になっており、非常に幅が広いため、得意なものを狙い撃ちしながら入試に挑むことができます。
第3位:教育人間科学部
教育人間科学部は、偏差値62.5で、倍率だけを見ると2020年と2021年であまり変化がありません。穴場の要素として入試形式があります。教育人間科学部の場合は個別学力試験で小論文が用いられるため、共通テストの英語さえ克服すれば、「英語の青山」の洗礼とも言える英語入試をパスしながら青学に入ることが可能です。英語にそこまで力を入れずに入学を目指せるのが大きいでしょう。
第2位:コミュニティ人間科学部
コミュニティ人間科学部は偏差値が57.5と低めで、穴場の要素を満たします。倍率を落としており、2021年度の全学部日程では最終的に2.1倍まで下がりました。そして、2022年度では共通テストと個別学力試験の併用形式、共通テスト利用のみの形式で倍率が低く、いずれの形式でも最も低い倍率です。(参照:大学通信オンライン)
第1位:地球社会共生学部
地球社会共生学部は偏差値が60.0と低めですが、コミュニティ人間科学部に比べれば上回っています。しかし、2022年度の出願速報において、全学部日程の入試形式で10倍を割っており、青山学院大学全体で見ても穴場と言えます。これでも前年と比べて志願者を大きく伸ばしていることから、今年の反動があるとすればさらに倍率を下げる可能性もあり、穴場になることが考えられます。(参照:大学通信オンライン)
青学(青山学院大学)の入試方式ごとの穴場学部を徹底紹介
入試方式によっても穴場学部が見え隠れしています。全学部方式、共通テスト利用方式における穴場学部をご紹介します。
全学部方式の穴場学部3選
法学部
法学部はヒューマンライツ学科が2022年にスタートし、新しい学科への注目度が高まっています。しかし、その人気はたいていすぐに収まり、翌年は様子見ムードになる場合があります。2022年度の全学部入試でどちらも高い数字を残しており、2023年に下落する可能性はあるでしょう。
教育人間科学部
青山キャンパスにある学部で、全学部方式の倍率が一番低かったのが教育人間科学部。2022年の入試では前年度と比べて教育学科が減少、心理学科が現状維持となっており、翌年の動向が注目されています。
地球社会共生学部
2022年に行われた入試において、全学部方式の倍率が一番下だったのが地球社会共生学部。志願者を増やしながらも唯一10倍を割り込んでおり、翌年に反動があった際に倍率が落ち込む可能性も想定できます。
共通テスト利用方式の穴場学部3選
社会情報学部
基本的に共通テスト利用入試では英語の配点が高めになっており、英語の重要性が高い中で社会情報学部は、英語の配点が他2科目の配点と同じです。このため、英語がそこまで得意ではない人も他の科目でリカバリーをすることが可能になり、英語への不安を取り除くことができます。
国際政治経済学部
意外な穴場になるかもしれないのが国際政治経済学部。共通テスト利用入試において3教科型と4教科型があり、4教科型の倍率が低くなっています。穴場受験方式のところで詳しくご紹介しますが、国公立を志望し併願先を探している学生にとっておすすめです。
コミュニティ人間科学部
志願者がかなり少ないのがコミュニティ人間科学部。2022年の入試では10人の枠に600人以上が集まった総合文化政策学部に対し、コミュニティ人間科学部は127人しか集まっていません。規模的に一気に増えることは想定しにくく、他の学部と比べると倍率が低めで安定しやすいでしょう。(参照:大学通信オンライン)
青学(青山学院大学)の学部ごとの穴場受験方式を紹介
学部それぞれには穴場の受験方式があります。狙い目となる受験方式をご紹介していきます。
文学部の穴場受験方式
文学部では全学部方式が穴場です。個別学部日程では文学部特有のハイレベルな英語を克服しなければなりませんが、全学部方式は理工学部の志願者も地球社会共生学部の志願者も受けるため、そこまでレベルは高くなりにくいので、少しでも英語に不安がある人は全学部方式で狙うのがおすすめです。
教育人間科学部の穴場受験方式
教育人間科学部では個別学部日程をおすすめします。共通テスト利用入試よりも共通テストのボーダーが数%下がり、独自問題で登場するのは小論文。英語と違い、対策を立てやすく、力を入れやすいので、個別学部日程での受験が穴場になるでしょう。
経済学部の穴場受験方式
経済学部は倍率だけを見ると穴場を見つけにくいですが、入試における英語のレベルを考えると個別学部日程がおすすめです。文系の個別A方式は外国語と地歴公民、個別B方式は数学と外国語、いずれも2教科です。2教科で済むのは大きく、地歴公民もしくは数学が得意な人には希望を持ちやすい受験方式と言えるでしょう。
法学部の穴場受験方式
法学部は個別学部日程がおすすめです。法学部では個別学力試験の配点が高く、共通テストだけでは大きく差がつきにくいです。ボーダーの点数が7割前半と低く、個別学力試験も個別A方式であれば現代文と地歴公民の総合問題で英語が出てきません。しかも個別A方式は国語の比重が英語を上回っており、国語が得意な人にぴったりです。
経営学部の穴場受験方式
経営学部は共通テスト利用入試がおすすめです。得点率のボーダーは他の学部と同じ8割前半ながら、国語と英語、もう1教科の配点がすべて100点になっています。英語が少し苦手でも大好きな日本史、政治経済などで100点に近い成績を出せば、挽回可能なのが魅力的です。
国際政治経済学部の穴場受験方式
国際政治経済学部では、共通テスト利用入試の4教科型がおすすめです。3教科型だと共通テストで9割程度のボーダーが求められますが、4教科型であれば7割後半のボーダーで大丈夫です。国語と数学、外国語、選択科目1科目で構成され、数学と外国語が200点です。数学も英語と同じくらい得意な人であれば狙い目になります。
総合文化政策学部の穴場受験方式
総合文化政策学部では全学部日程がおすすめです。個別A方式の場合、共通テストで英語を利用しない代わりに、英語の外部検定試験を利用することになり、負担は変わりません。同じ偏差値65.0が必要であるならば、全学部日程の方が英語のレベルも落ち着きやすいので、そちらが狙い目でしょう。ただ個別A方式で出願要件となっている英検CSEの点数が2100点、英検2級と準1級の間の点数をとれていれば、個別A方式で受けるのもいいでしょう。
理工学部の穴場受験方式
理工学部は複数の学科がありますが、基本的に狙い目なのが個別学部日程です。この場合、共通テストを利用しない個別学部日程、個別A方式がおすすめです。求められる偏差値が個別A方式の方が下がり、英語の比重がそこまで高くありません。しかも、理工学部における英語のレベルはさほど高くないと言われ、個別A方式が狙い目です。ちなみに共通テストを利用する個別B方式だと偏差値が若干上がっています。
社会情報学部の穴場受験方式
数学が得意な人であれば全学部B方式がおすすめです。2教科400点満点で数学が250点、英語が150点となっており、この方式で偏差値57.5を記録しています。文系学生からすると偏差値65.0の個別A方式を避けるのがベストですが、英語などを避けては通れません。数学が得意な人にとっては相当穴場な受験方式となります。
地球社会共生学部の穴場受験方式
地球社会共生学部の場合は全学部日程と個別学部日程がおすすめです。共通テストのみの利用入試よりも、個別学部日程の方がボーダーが若干下がり、独自問題も論述なので、対策が立てやすいです。状況次第でどちらを狙ってみてもいいでしょう。
コミュニティ人間科学部の穴場受験方式
コミュニティ人間科学部では、個別学部日程がおすすめです。共通テストは国語と英語の2教科でともに100点ずつ、そこに論述の100点が加わります。全学部日程も偏差値57.5でいいため、こちらも狙い目なので、狙いやすい方を狙いましょう。
青学(青山学院大学)の穴場学部になりやすい特徴とは
青山学院大学には複数の穴場学部がありますが、どのような特徴があるのか、詳しくご紹介します。
相模原キャンパスにある学部
元々高校生人気が高い青山学院大学において、本来穴場学部はできにくいですが、あくまでも表参道や渋谷に近い青山キャンパスの学部に人気が集まっており、相模原キャンパスの学部は現状そこまでの人気はないでしょう。ゆえに穴場学部になりやすいのです。
出願要件がある学部
例えば、総合文化政策学部の個別A方式であれば、英検2級を上回る点数を事前に出しておけば、それが出願資格となり、英語なしで挑むことができます。英検ではいい点数をとれても、入試で同じように点数をとれるとは限りません。事前にその懸念を消せるのはプラスであり、英検CSEのスコアを事前に取得している人がどれだけいるかは微妙。2022年度では個別A方式が6倍と低く、明らかに穴場。共通テストのボーダーも若干下がるため、狙い目です。(参照:東進)
一般的な学部名かどうか
例えば経済学部、法学部、文学部などは全国の大学に存在する学部であり、非常にポピュラーです。聞いたこともない学部に対する警戒感は意外と強く、保守的な人は敬遠しがちです。地球社会共生学部やコミュニティ人間科学部のように、本来は世のため人のため、スキルアップにもつながっていくことを学びながらも、学部名が少しユニークだとそれだけで嫌ってしまう人もいるようで、それが穴場を生み出します。
青学の穴場を探す際の注意点
穴場を探す際にはどんなことに気を付けるべきか、解説します。
個別A方式はかなり難しい
様々な学部学科の個別A方式を見ると、出願資格が必要だったり、個別A方式だけ偏差値が高かったりとなかなか狙いにくいのが実情です。特に複数の方式がある場合、文系と理系に分けられていることがほとんどで、数学が得意な人にプラスに働きやすいケースが目立ちます。中身をしっかりと吟味することが求められます。
倍率の変動に注意
前年度一気に倍率を落とした学部学科は、何かしら不祥事を起こしていない限り、ほとんど翌年には回復します。そして、回復した倍率を見て敬遠、再び倍率が落ちるという隔年現象が発生しがちです。倍率で一喜一憂するのではなく、どの方式であれば点数が最大化するかを考えた方がいいかもしれません。
募集人数に注意
募集人員は学部学科でかなりバラバラで、共通テスト利用入試だと10人規模で募集が行われます。大学の定員厳格化の影響で、募集人員を大幅に上回る合格者を出さないケースも。例えばコミュニティ人間科学部であれば2021年度12人の募集で共通テスト利用入試が行われ、合格者は13人。共通テストとの併用入試に至っては34人の募集で34人の合格者しか出ませんでした。基本はもっと多めにとるケースが目立ちますが、そうではないケースもあるので注意です。
まとめ
青山学院大学にも穴場学部は存在します。しかし、穴場といっても偏差値60前後の人にとっての穴場であり、偏差値50レベルでとどまる学生からすれば難関校であることに代わりはありません。まずは基礎的な学力を身につけ、近道をせずに愚直に勉強を行っていくことをおすすめします。