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高校生の塾の費用はどれくらい?平均や相場を解説

2021.05.08

難関私立や国立大学を目指す場合、必ず入っておきたいのが塾です。苦手な科目を克服する、全体の学力を底上げするなど、塾に対する期待や意気込みは人それぞれです。

さて、塾に入る際に気になるのが塾の費用です。高校生の場合、費用はいくらぐらいかかるのか、塾のタイプによって違うのか、その他、塾費用で気にするべき点や安く抑えるポイントなどをまとめました。

高校生の塾費用の平均とは?

文部科学省が調査した子供の学習費調査によると、公立高校に通う生徒1人当たりの学習塾費は平均で28万3000円、私立高校に通う生徒の場合は平均33万8000円でした。(参考:平成30年度子供の学習費調査)

この学習塾費は0円と回答した人を省いており、1円以上の支出があった人の中での平均額となっています。月平均にすると、公立高校の場合は月2万3000円程度、私立高校の場合は月2万8000円程度です。

この学習塾費の中には、入会金や授業料、講習会費、教材費だけでなく、学習塾への交通費も含まれており、丸々塾費用というわけではありませんが、交通費に高額のお金をかけるケースは少ないことが予想され、低く見積もっても月2万円は塾費用でかかることが言えそうです。

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高校生の塾費用の相場は?

公立と私立それぞれに通う生徒の塾費用を調べると、月平均で5000円ほどの差がありましたが、どちらも月平均2万円台に収まっていました。その塾費用の相場は果たしていくらなのか、学年ごとにその相場をまとめました。

授業料などの基本料金

授業料などの基本料金は、学年が上がるごとに増えていくケース、高1と高2は同じで、高3だけ上がるケースなど色々とあります。ここでは予備校に通うケースでご紹介します。

高1と高2の場合、通年コースを受講することになります。2科目を受講する場合、1年間にかかる費用は高1・高2の場合は年間20万円から35万円です。

一方、高3になると2科目というわけにはいかず、入試科目まで含めた形になると年間の基本料金だけで60万円を超え、場合によっては70万円以上になります。

代々木ゼミナールのように現役生は一律料金にしているケースがあり、年間の基本料金が週2回で13万6800円で済みます。高1から3年通う場合、段々と費用が増すのか、3年間同じ基本料金で済むのか、細かくチェックすべき部分です。

特別講習

特別講習に関してはこちらも予備校や塾によってかなり相場が分かれる部分です。高1と高2の場合、夏の講習費でだいたい10万円ぐらいが相場です。特別講習だから1コマあたりの値段が高くなるわけではなく、基本料金と差はありません。夏休みだと2コマ以上受けることができるので、夏休み期間で20コマ受けることも可能です。90分の授業20コマ分がだいたい10万円になるため、10万円が1つの目安になります。

高3になると、部活を引退した人たちが今までの分を取り返そうと講習を受けるようになります。時間にも余裕ができるため、夏休み期間で40コマ、20万円ほどが相場になってきます。冬になればさらにみっちりこなすことになるため、これと同じかそれ以上の金額をかけることになるでしょう。

ただ、この金額は集団塾、個別指導塾などで大きく変わり、同じ集団塾でも全く違います。今回紹介した相場はあくまでも平均値で、大きく上回るケースもあれば下回るケースがあっても不思議ではありません。

塾のタイプごとの費用相場

塾には様々なタイプがあります。今回は集団型、個別指導型、映像授業型、コーチング型に分けて、費用の相場についてご紹介してまいります。

集団型

集団塾の場合は個別指導塾と比べれば安く抑えられ、1か月週1回で1万円から1万5000円程度です。週2回となればこの倍になるため、週2回通い続けるだけで2万円から3万円ほどかかります。

集団塾の場合、コースが決められており、5回分や8回分でいくらという値段設定になります。例えば河合塾の場合、1講座につき90分5コマで扱われており、2020年夏期講習では1万8100円です。(参考:河合塾)

また一定の講座数を受講すれば割引になるケースもあります。講習に関しても個別指導塾と比べれば費用は安く抑えられる一方、オーダーメイドにはできないため、不必要な授業を所々受ける時が出てきます。

個別指導型

マンツーマン、もしくは講師1:生徒2、1:3などで指導を受ける個別指導型は値段が高くなりやすく、毎月の授業料は1か月週1回で1万5000円から2万円程度です。週2回の場合、3万円から4万円と増えます。

個別指導塾では、講習期間は、普段の授業も講習に充てます。例えば週に2回授業がある生徒であれば講習期間が8週なら16コマ分で講習の計画を立てます。計画は三者面談などで立てていき、講習期間中にやっておきたいことがたくさんあれば、不足分のコマ数を追加で支払います。オーダーメイドで計画を実行できるのがメリットですが、金額は高くなりやすく注意が必要です。

映像授業型

映像授業型はCMでも話題を集めるスタディサプリ、全国的に展開する東進衛星予備校など、近年増えています。自宅で授業が受けられるケース、映像授業を受けてから自習を行うケースなど様々な形があります。

東進衛星予備校を参考にすると、年間通して講座をいくつ受講するかで値段が変わり、1講座あたり7万7000円からとなります。(参考:東進衛星予備校)

一方で映像授業のデメリットである「受けっぱなし」、「自己管理能力」の問題を解消するコーチの存在も外せません。コーチがいる場合には受講料は高くなりやすいです。逆に自己管理能力が高く、受けっぱなしにはならない工夫をすれば、費用を下げられます。例えばN予備校では月額1,000円で映像授業が受けられます。

コーチング型

勉強のやり方を指導するコーチング型が近年塾業界で増えています。授業がメインではなく、自宅での学習方法、学習計画の立て方をレクチャーするのがメインです。学校や塾で学んだことを知識として定着させるにはその日のうちに復習を行うことが大切で、これが疎かになっている生徒が少なくありません。ここを強化することで、短期間に学力アップにつなげられるのがコーチング型の魅力です。

コーチング型の費用ですが、月々2万円から7万円が相場となっています。かなり高い値段に見えますが、コーチング型の最大のポイントは「勉強のやり方を教える」ことであり、授業がメインではなく、そのため、講習を受ける必要がありません。つまり、基本料金だけの支払いで済み、長期休みごとに発生する講習費がかかりません。学習習慣をつけることは大学に入ってからも役に立つため、先々のことを考えて先行投資をする考え方もアリです。

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高校生の塾で授業料以外の費用は何がある?

高校生の塾に入った際に、授業料以外にどんな費用が必要になるのか、様々な項目について解説します。

入塾金

入塾金もしくは入会金は、初期費用としてかかることがほとんどです。1万円から5万円までかかり、やる気のある生徒だけを集めたい塾だと入塾金が高いケースも出てきます。しかし、キャンペーンで入塾金が0円になることも多々あるため、0円キャンペーンの実績がある塾の場合はタイミングをキャンペーンまでずらすのも1つのやり方になります。

教材費

教材費は集団塾や個別指導塾でかかりやすく、決められたカリキュラム、コースを受講する際に発生します。入塾金と同様、初期費用としてかかることが多く、1年単位で支払うことになります。

一方、コーチング型の塾では参考書を1冊買ってもらい、それを完璧にしていくスタイルを採用する塾もあります。その場合はその都度参考書を購入することになりますが、教材費としての負担感は抑えられます。

模試代

模試は自分の実力を客観的に示し、今の立ち位置を知るために参加します。高1や高2はそこまで模試を受ける機会は多くないですが、高3になると毎週のように模試を受けることになります。模試は代ゼミや駿台、河合塾など様々あり、難易度が異なり、東大を目指す人向けの模試もあるぐらいです。

1回につき5,000円から1万円ほどかかりますが、塾によっては割引で受けられるところもあります。最近では学校で受けに行くケースもあるなど、費用が発生するタイミングは塾や学校の状況で異なるようになるでしょう。

諸経費

個別指導塾の明光義塾では教室維持費として毎月2,000円かかるなど、塾によって諸経費がかかるケースがあります。夏場や冬場のクーラー代は相当かかり、光熱費もそれなりにかかるため、諸々の経費を「教室維持費」として支払ってもらうケースが見られます。入会金と違い、安くしてもらうことは難しいため、必ず発生する経費と思ってよさそうです。中には授業料の中に組み込まれているケースもあります。

高校生の塾費用で気を付けるべきこと

ここまで読み進めていくと色々とお金がかかることがわかりますが、契約をする前に塾費用に関して気を付けるべきことがいくつかあります。

特別講習料金が含まれているかどうか

例えば、年間でこれだけの費用がかかると塾側から提示されたとします。その中に、特別講習料金が入っているかどうか、必ずチェックすることをおすすめします。もし含まれていれば夏期講習や冬期講習でその都度費用が発生することを避けられます。

逆に含まれていない場合は、定期的に大きな出費がかかることを意味します。面談の際には安そうに見えても、通い出すと事あるごとに出費を迫られるケースも。高い料金を提示されてもその中に特別講習料金が入っていれば、割高とは言えなくなるので、その部分の確認は必須です。

相場の範囲内にあるかどうか

同じ個別指導塾、集団塾の中でも明らかに毎月かかる費用が異なるケースが出てきます。各社横並びになるケースはほぼなく、値段の多少が必ず発生します。事前に2教科での受講、週1回の授業など条件を決め、同じ条件で比較検討を行うことが求められます。すると、この塾は全体的に見て割安だとか割高などの情報が得られます。

比較検討をすべき最大の理由は、ネット上で値段を公表していない塾に行って相談を行う際、事前に相場の範囲を知っていれば、面食らうことを避けられる点です。値段で比較した上で指導方法で見極めて最終的に通う塾を決められれば、気を長くもって費用を支払えます。

教材費や諸経費の内訳がどうなっているか

塾に通いだして親御さんが疑問に感じやすいポイントとして、授業料とは別に度々出費がかかることが挙げられます。ある時は教材費、ある時は教室維持費、テスト対策費用と出費が発生するケースは様々です。その際に事前に説明を受けていれば致し方ない出費であると思えますが、事前に何も言われないと、騙されている感覚になる人も出てきます。

授業料の中に教材費や教室維持費、数回分の模試代が含まれているケースもあります。そのため、授業料だけでどれだけの範囲を賄えて、その都度、何が必要になるのかを事前に確認しておき、疑問に思った点はすぐに塾に伝えることをおすすめします。

高校生が塾代を安く抑える方法

塾によっては高校に支払う授業料よりも塾代が高くなるケースも出てきます。それを避けるため、少しでも安く抑えるために何をすればいいのかを解説します。

最重要科目に絞り込む

塾に通う理由として多いのが、苦手科目の克服です。高校に入るとより深く勉強をするため、中学時代に比べて苦手科目が増えやすくなります。しかし、全ての苦手科目を塾で何とかする場合、それだけの科目に関する授業を受けることになり、費用はだいぶかかるでしょう。

同じ苦手科目でも、自分の手には負えないものを絞り込んで、それだけを塾で学ぶようにすれば費用は最小限に抑えられます。講習の時だけ他の苦手科目を受講するなど、メリハリをつけて月々の費用を抑えることがおすすめです。

自宅学習の徹底とオンライン授業の併用

成績を高めるには、学校や塾での学びを自宅で振り返ることが大切です。大変有名な「エビングハウスの忘却曲線」によれば、たった20分で記憶保持率が40%ほど下がり、1日経てば記憶保持率は33%しかありません。授業を受けっぱなしにする状況では、学力アップにつながりにくいことは明らかです。

カナダにあるウォータールー大学の研究によると、その日のうちにたった10分でも復習をすれば記憶保持率は100%に復活します。今度は緩やかに記憶保持率は下がり、1週間以内にたった5分の復習で再び元に戻り、1か月後にさらに短い時間の復習でまた復活します。(参考:ウォータールー大学)

自宅学習を徹底し、その日のうちに必ず復習を行っていけば塾で学んだことは定着しやすくなります。そして、自宅学習を徹底し復習も習慣として行えるようになれば、オンライン授業に切り替えて自分で管理を行っていくことができれば費用は抑えられます。もちろん、費用をムダにしない意味合いでも自宅学習の徹底が必要です。

特待生制度の活用

難関私立や国公立大学を狙う際に徹底した勉強が求められますが、費用面で断念するご家庭は少なくありません。難関校を目指す際にチェックしておきたいのが特待生制度の活用です。塾によっては一定の成績を残した人を対象に、学費の一部を免除してくれるケースがあります。

東進衛星予備校では「数学特待生」と呼ばれる、中学時代の数学の評価が最大評価だった場合にコース授業料が無料になります。これは数学に力を入れているためで、高1の時点で数Ⅲ・Cを終えられることをウリにし、高2からは丸々受験対策に使えます。

早稲田アカデミーでは、特待生のレベルが3段階あり、最も上の「S特待生」になれば授業料や講習会などを無料で受けられます。条件は東大模試での成績を始め、校内成績上位者、早稲田アカデミーが指定する学校の生徒かどうかです。一番下の「B特待生」でも授業料や講習会を半額で受けられるので、東大模試を受けたことがある人は対象になるかどうか確認してみましょう。

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まとめ

たくさんの費用がかかるため、面食らう人も少なくなく、たくさんの費用をかけたのに全然成績が上がらず、塾への不信感だけが残ってしまう人は多いです。結局、学校や塾で学んだことを自宅で復習しなければ、人間はどんどん忘れてしまいます。塾によっては忘却曲線を見せて、塾での勉強だけでなく自宅での勉強がないと成績は伸びないと語り掛けるところも。

塾の費用を抑えるには、全てを塾に委ねるのではなく、自立的に勉強を行っていくことも大切です。ちょっとした心がけで費用を削ることは可能なのです。

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