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受験生チャレンジ支援貸付事業について徹底解説

2020.11.19

高校受験や大学受験を目指す学生、それを支えるご家族にとって、資金面の問題はかなり重要になります。特に高校や大学を受験する際の受験料は1つの学校を受けるだけで結構なものです。 その中で、こうした費用の貸し付けを行ってくれる事業があります。それが受験生チャレンジ支援貸付事業です。果たしてどのような事業なのか、詳しく解説します。

受験生チャレンジ支援貸付事業って何?

受験生チャレンジ支援貸付事業は、高校受験や大学受験に必要な諸経費について、捻出が困難な世帯を対象に費用の貸付を行うものです。 たとえ世帯所得が少ない家庭でも、勉学に励みたい、自立を目指したい子供が無事に進学できるように支援を行うのが趣旨となっています。

対象となるのは中学3年生や高校3年生、そして、浪人生や大検合格者などです。塾の費用や受験料の貸し付けを無利子で行うほか、もし入学すれば返済が免除されます。 近年、奨学金を返済しなくてはならず、大学卒業後に返していかなければならず大変な思いをする人が多いです。受験生チャレンジ支援貸付事業は高校や大学に合格すれば免除されるので、その意味合いはかなり大きいと言えるでしょう。

受験生チャレンジ支援貸付事業の詳細

ここからは受験生チャレンジ支援貸付事業の具体的な説明、詳細をご紹介してまいります。

貸付金の種類

実際に貸付の対象となるものは、3種類です。1つ目は学習塾等受講料、2つ目は高校受験にかかわる受験料、3つ目は大学受験にかかわる受験料です。 学習塾等受講料では、一定期間以上「有償での学力の教授」を直接、もしくは通信で行った場合に対象となります。集団形式、個別形式どちらでも大丈夫です。ただし家庭教師は対象から外れます。上限は20万円です。

高校受験にかかわる受験料ですが、学校教育法で規定されている高校、特別支援学校、高専が対象です。2万7400円が上限ですが、1度で4回分の受験料が貸付されます。 大学受験にかかわる受験料は、こちらも学校教育法で規定されている大学や短大などが他一生で、上限は8万円です。

注意したいのは、1人の子供が複数年度で利用することはできないようになっている点です。例えば、高校3年生の時に大学受験料の貸付を受け、浪人して再び受験生チャレンジ支援貸付事業を利用することはできません。 ただ、中学時代に高校受験料の貸付を受けた人が高校時代に今度は大学受験料の貸付を受けることは可能です。中学と高校でそれぞれフルに活用できれば、負担を少しでも軽減できます。

貸付の条件とは?

貸付の条件ですが、東京都を例にご紹介します。主にポイントになるのが世帯収入と連帯保証人の存在です。

世帯収入

世帯収入の場合は、両親が子供を養う世帯と、ひとり親が子供を養う世帯で基準が異なります。両親と中学もしくは高校に通う子供がいたとすれば、世帯人数は3人、両親それぞれの収入を合算して、総収入334万3000円以下、総所得が216万円以下であることが条件です。 ひとり親世帯では、親1人子1人を例に挙げると、総収入が301万8000円、総所得が193万3000円です。

ちなみに賃貸物件に住んでいた場合は年間上限84万円までを本人収入額から減らすことができます。つまり、両親と子1人の世帯では418万3000円以下であれば対象となる可能性が出てきます。 両親が自営業だった場合には総所得での判断になります。ただしこの場合は家賃分の減額対象にはなりません。家賃支払額分の減額は給与所得者限定の制度となっています。

連帯保証人やその他条件

連帯保証人の場合、一定のレベル以上の収入がある人物を連帯保証人に据えなければなりません。そして、預貯金などの資産が600万円以下であることが求められます。他には土地などがないか、生活保護の受給世帯ではないかなども問われます。 名義は生計の中心となる人物で、東京都であれば都内に1年以上住み続けることも条件です。 ただし、東日本大震災に被災したことで都内に引っ越さざるを得なくて東京都内で住民登録を行った期間が1年未満である人は、住民票だけでなく罹災証明書や賃貸借契約書など在住期間の確認が行えるものを合わせて用意することになります。

必要書類は?

必要になる書類ですが、世帯全体の記載がある発行して3か月までの住民票と最新の課税証明書、賃貸物件に住んでいることを証明する賃貸借契約書、あとは通帳や生徒の在学証明書などが必要です。 学習塾等受講料の貸付を受ける場合には学習塾の受講料がわかる資料、受験料の貸付を受ける場合には受験料が記載されている資料をそれぞれ確保し、領収書も用意します。あとは連帯保証人用の印鑑登録証明書も用意しておきます。

受験生チャレンジ支援貸付事業のお申込みの流れ

この事業は自治体の福祉事業の一環として行われるため、その窓口はお住まいの自治体の窓口です。この事業を利用したい場合にはまず窓口に相談します。

1.窓口で相談し貸付書類を作成する

まずお住まいの自治体の窓口に行き、相談を行います。ここでは世帯の生活状況などを尋ねられ、この時点で対象者の可能性があるかどうかを確認します。そして、対象者の可能性があると判断されれば、貸付の申請作業に入ります。 先ほどご紹介した書類を事前に用意し、借入申込書の記入を行います。どんな書類が必要なのかは窓口で示してもらえるので、その通りに用意しましょう。

2.審査を受ける

借入申込書と必要な書類を貸付実施機関に送付し、審査を受けます。受験生チャレンジ支援貸付事業の審査は東京都の場合、東京都社会福祉協議会で行います。 借入申込者と連帯保証人宛に審査結果が送られます。貸付が決定されれば借用書が郵送されてきますが、この審査で落とされる可能性があるので、中を見るまでわかりません。

3.信用所の記入と貸付金の交付

審査結果で貸付が決定したからすぐに貸付金が渡されるわけではなく、借用書への記入が必要です。連帯保証人や借受人の自筆証明と実印での押印を行ってから、再び必要書類とセットで市町村の窓口で提出します。これでようやく貸付金を受け取るだけの状態になります。 貸付金は指定した銀行口座に送金されます。送金までの期間は借用書を窓口で提出してから長くても3週間程度です。また、本当に貸付金を学習塾の費用などに使ったのかどうか、領収書の提出を年度内に行わないといけません。もし確認ができないと、貸付を行ったお金は一括で返金しないといけなくなります。

まとめ

教育ローンや奨学金など教育に関する支援策は様々ありますが、いずれの場合も返済を必要とし、場合によっては利子がつきます。もちろん。受験生チャレンジ支援貸付事業でも翌年度浪人を余儀なくされれば返済の必要はありますが、この場合は無利子で返済可能です。 しかも、高校や大学に合格してしまえば返済せずに済みます。特に大学受験では1校を受けるのに数万円かかることもよくあります。たくさん受けたい場合に少しでも費用面での支援があればこれに越したことはありません。 こうした制度は意外と認知度が低く、教えてくれていれば活用していたなんて方もいます。積極的に受験生チャレンジ支援貸付事業を利用し、悔いのない受験につなげましょう。

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