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MARCH(マーチ)は難化している?難化の原因や2021年度以後を予測

2020.02.28

MARCHの入試は難化している?

今回はMARCHの入試について、難化しているのか否か。また、入試問題の変化やライバルの変化の2つを見ていきます。

入試問題の変化

前提として、入試問題が極端に難しくなっているということは ありません。例えば、単語のレベルが上がったり文章が長くなったりしていることはないんです。

ライバルの変化

以前の早慶レベル志望者がMARCH受験に流れ込んできているため、ライバルのレベルが上がることにより、相対的に入試が難化しています。実際、MARCH合格者を多く出した高校にこれまでは見られなかった進学校が入ってきているんです。

例えば、埼玉の県立高校の浦和高校と浦和第一女子高校です。両校は、これまでMARCHの合格者はそれほど多くありませんでした。それが、大学通信の集計によると、浦和高校は合格者を125人増やして401人。明治大学の合格者数の全国トップに立ちました。浦和第一女子高校もMARCH全体で合格者を151人増やして418人になり、MARCH全体の合格者で4位、立教大学の合格者数は全国トップに立っています。浦和高校は東京大にも多数合格者を出す、埼玉県トップの進学校。浦和第一女子高校も早稲田大、慶応大、上智大に毎年多数の合格者を出す学校です。トップクラスの高校の生徒も「すべり止め」で受ける大学を増やしたため、MARCHで大量の合格者を出したと言えるでしょう。

今回はMARCHをテーマにした記事にはなりますが、いわゆる「日東駒専」の難易度も上がっていることも触れておきましょう。従来であれば合格圏内であった偏差値の受験生は、今年は厳しい結果になったそうです。偏差値50以下の大学でも志願者が増えています。安全志向が顕著になって、以前よりもすべり止めの大学を受けるようになったと考えられます。その結果で、どの偏差値帯でも、簡単に受かるという状況ではなくなっていると言えるでしょう。

MARCH難化の原因とは?

定員厳格化

難化の背景には、文部科学省が進める「入学定員管理の厳格化」があります。もし大学が定員を大幅に超過して入学させた場合、「私立大学等経常費補助金」を交付しないとして、この超過率の基準を2016年から段階的に引き下げてきています。また、2018年から「地方創生」の一環として、東京23区内にある大学は今後10年間定員の増加を認めないことなどを盛り込んだ法律が成立しています。

受験生の「安全志向」

受験生の安全志向は私立大志望者でより顕著に表れています。今年は推薦やAOで早々に進学先を決めた受験生が多くいます。先行きがわからない状況の中で、合格圏にある大学を志望校として設定し、早めに合格しようという傾向が強く見られています。チャレンジ校を減らして、志望大を下方シフトしている学生が増えているということです。同時に、感染拡大や学習の遅れへの心配から、早めに進学先を決めたい中・下位層の受験生において、総合型選抜・学校推薦型選抜の利用が拡大しています。

指定校推薦の増加

少し触れましたが、指定校推薦の増加が見られています。それによって大学側が定員を削らざるを得なくなり、倍率の上昇に繋がっています。

指定校推薦の対象は少人数だし、比較的、求められる成績水準が厳しいです。その代わり、要件を満たしたうえで応募すれば、ほとんどの場合で合格します。従来の指定校推薦に応募する受験生は、一発勝負の試験が苦手だけど普段の成績が良い真面目な生徒などが多いという印象が強くありました。しかし2018年くらいからは男女問わず応募者が増え、今までは志願者がほとんどいなかったような大学でも、校内枠の埋まる高校が目立ってきたようです。指定校推薦で受かった生徒は、そのほとんどが合格した大学へ入学します。そのため指定校推薦の人気が高まり、入学者が増えると、大学側は入学定員厳格化のために一般入試の合格者を削り、より定員を絞り込まざるをえなくなるということです。

MARCHの偏差値は早慶に迫っている

学部によっては早慶よりも偏差値が高い

今までは「早稲田、慶応に絶対に進学したいので、早慶の複数学部を受ける」という受験生が多くいました。しかし年々そういった「大学名第1志望」は減っているそうです。今の受験生の多くは進みたい学部を決めたうえでチャレンジ校、実力相応校、滑り止め校と分けて受けています。MARCHの学力レベル層は、早慶上智(早稲田、慶応、上智の各大学)がチャレンジ校、日東駒専(日本、東洋、駒沢、専修の各大学)が滑り止め校となると分析できます。

有力私立大学の入試偏差値の上昇は以前から指摘されていますがMARCHはもはや超難関大学といってもよいのではないでしょうか。

文理問わず偏差値でMARCHを総じて上回る早慶だが、MARCHの偏差値上昇に伴い、MARCH以下という文系学部も存在します。例えば立教の異文化コミュニケーション学部(75)や経営学部(74)、明治の法学部(74)、中央の法学部(74)と、同レベルなのが早稲田の教育(74)です。さらに早稲田の人間科学部(72)やスポーツ科学部(70)などは、MARCH各学部を下回る。所沢キャンパス(埼玉県所沢市)にある人間科学、スポーツ科学は「MARCHクラスの受験生でも受かりやすい学部」(予備校)になっています。 ただ、最難関学部で見ると、慶応大学では法学部(法律学科)が82、早稲田大学は法学部、政治経済学部、商学部、国際教養学部が80と、早慶ともMARCH最難関である立教の異文化コミュニケーション学部(75)を引き離しています。

明治大学はMARCHの中で頭1つ抜けた存在?

東進ハイスクールの島田研児・教務制作部長によると「『明治、立教、青学、中央、法政』という序列は昔からあまり変わっていない」と言います。ただ、「MARCHの中でかつてよりも明治が飛び抜けた存在になっているのは事実。背景にあるのはバンカラから都会的なイメージへと変わり、女子学生も増えたことだ。政治経済、商、法といった看板学部に加え、国際日本、情報コミュニケーションといった新学部も成功している」と指摘しています。

一方で、学部単位で見てみると、「明治、立教、青学、中央、法政」という大学単位での序列がそのまま当てはまるとは限りません。 例えば法学部。中央法学部と明治法学部の両方に合格した場合、80%が中央を選択します。青学、法政に対しては100%と圧勝している。
中央法学部は、資格試験の最難関の1つである司法試験に強い学部です。大学別の合格者数も329人(17~19年度の合計)と、慶応、東大、京都大学に次ぐ4位です。国家公務員総合職(旧上級職)試験でも、私立で早慶に次ぐ実績があります。

経営学部と商学部では、立教経営学部が強い。明治経営学部に対しては85.7%が、青学経営学部と法政経営学部に対しては100%が立教を選んでいます。06年開設の新しい学部ですが、英語教育やリーダーシップ教育を充実させています。また、有名教授をそろえることで、受験生からの人気は急上昇です。

逆転合格層はMARCH難化の影響が大きい

逆転合格層は、ぎりぎりのラインで合格することが少なくないため、MARCH難化により、影響を受けやすいと考えられます。これまで以上に高い学力をつけることが必要です。

MARCHの難化対策

1ランク上の志望校を目指す

もし、あなたが立教大学の経済学部を目指しているなら上智の経済学部や慶應の経済学部に合格できる勢いで勉強する必要があります。青学を目指して勉強していても青学には届きません。模試や共通テストの目標点もパスナビなどに書いてあるボーダーの10%上を目指しましょう。8割取っていても日東駒専に落ちているという受験生もいるそうです。

脅しているわけではありません。ただ、今までお話ししていきた様に学力の高い学生がMARCHになだれ込んできている状況です。着実に合格をとっていくためには、その子達と戦える学力を身につけなければならないのです。行きたい大学の1ランク上の大学に合格できるように勉強することで、志望校への合格率も上がるでしょう。

基礎力の徹底

ここまで私大難化と重ねてはきましたが、問題の難易度はさほど大きくは変わりません。MARCHの入試ではみんなが取れるところで点数を落とさず他と差をつけれるかがポイントなんです。どれだけ完成度を上げられるかが勝負です。そのためには色々なことに手を出すのではなく、決めた参考書1冊を完璧にする必要があります。

受験勉強は地道な積み重ねです。何度も何度も繰り返して苦手や欠けた知識を補っていく。そうやって基礎力を身につけてください。

併願校を増やす

併願校の決め方としては、なるべく多くの大学・学部を幅広く受験することをオススメしたいと思います。例えば「明治大学 文学部」志望なら以下の様な受け方です。

早稲田 文学部・文化構想学部
上智大 文学部
明治大 文学部
青山大 文学部
立教大 文学部
國學院 文学部
日東駒専 文学部 センター利用

近年の安全志向の流れで日東駒専の難易度も上昇しているとお話ししましたが、MARCHは絞りすぎての定員割れもあったので、積極的に上位の大学を受けるのも良いでしょう。

受験をナメない

難化してるとは言えど最悪の未来はなかなか想像できないもの。
「流石に日東駒専は受かる」
「なんだかんだ志望校も受かるだろう」
「全落ちは流石にない」

現役生の中にはこの様に考える学生が多いでしょう。一方で、浪人生は一度受験を経験していると思うので、こんなふうには考えません。

ここでお伝えしておきたいことは、中学受験や高校受験と大学受験は比べられないということです。全国から志望校に合格するために受験生たちが本気で勉強してきます。市内や県内で競っていた今までの受験とは倍率も受験者数も大きく異なるのです。とにかく勉強に、そして受験に本気で向き合ってください。少しでも合格可能性を上げるために努力しましょう。

2021年度以後のMARCHやその他の大学の難化予測

MARCHの難化予測

難関私立大学であるMARCHは従来から人気が高かった上に、安全志向の傾向により早慶や国公立大学を志望している人たちがより多く併願で受験をする傾向にあります。2021年度の入試では、感染症や制度改正の影響で浪人を避ける傾向があり、志願者数は増加傾向にありました。2022年度以降も現役で大学に行きたいと考える学生が増えれば、志望者数はどんどん増えるでしょう。MARCHはそういった影響を大きく受けやすい大学群です。志望校としてもチャレンジ校としても併願校としても機能しており、一人当たりの受験校が多くなればMARCHの受験者数は自然と増加するでしょう。

早慶上理の難化予測

早慶上理の倍率は2〜3年前に比べるとやや落ち着いた数字になってきています。それにより定員厳格化前の状態に戻りつつあるように思われます。「安全志向」の受験傾向が続くようであれば、早慶上理の倍率が大きく上昇することはないと予想できます。

日東駒専の難化予測

中堅私立大学と呼ばれる日東駒専。文系学部の人気が高まっていて、中には偏差値60以上必要とされる学部も増えています。2019年度入試ではタックル問題の影響で日本大学が志願者数を減らしましたが、それ以外の大学では大きく志願者数が増えました。日本大学の減少分と照らし合わせてもそれ以上の増加がありました。2020年度入試では日本大学は昨年度減少した反動で志願者数は増えると思われます。それ以外の大学ではほぼ横ばい、やや減少程度でしょう。

私立大学全体の今後の流れ

安全志向が続くとレベルの高い大学群の受験生が下に降りてきて、MARCHや日東駒専等の大学が難化する可能性が高いことは想定できます。

まとめ

「定員厳格化」や「大学入試改革」の影響を含め、受験生の"安定志向型"化が進んでいます。それにより倍率が高くなり、私立の難化が進んでいるということです。また、近年「地方創生」の一環として東京23区内にある大学は今後10年間定員の増加を認めないことなどを盛り込んだ法律が成立したことで、この流れは続くと予想できます。

ただ、どんなに難化しようと合格する人は合格します。行きたい大学があるならばきちんと準備して、真剣に取り組むことが大切です。後悔ない受験を送れるよう、もう1度自分の学習計画を見直してもいいかもしれません。

逆転合格を目指す人へ

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