学び
2021.09.04
日東駒専の大学のうち、法学部ならどこが良いのでしょうか。さまざまな観点から見た序列ランキングを紹介します。
日東駒専の法学部の偏差値は以下のようになっています。
専修大学:55.0
東洋大学:55.0
日本大学:52.5
駒澤大学:52.5
専修大学と東洋大学の2つがやや高く、ほかの2つがやや低い状態です。2.5の差は大きくもありませんが、小さいとも言えません。日東駒専のネームバリューが欲しいだけであれば、比較的簡単な日本大学か駒澤大学を狙うと良いでしょう。
日東駒専の法学部の倍率は以下のとおりです。
日本大学:3.7倍
東洋大学:5.6倍
駒澤大学:6.1倍
専修大学:7.3倍
偏差値だけを見れば比較的簡単な駒澤大学ですが、倍率の観点から見ると競争が激しい傾向にあります。一方、日本大学は偏差値も低いうえに倍率も低いので、もっとも入りやすいと言えるでしょう。
実就職率は以下のとおりです。
日本大学:86%
東洋大学:92%
駒澤大学:89%
専修大学:88%
また、公務員実就職率は以下のとおりです。
日本大学:12%
東洋大学:12%
駒澤大学:10%
専修大学:14%
単純な就職率で見ると東洋大学がもっとも高くなっています。日本大学との間にはおよそ6%ほどの差があり、これは決して小さな差ではありません。就職力を重視するなら東洋大学を選ぶと良いでしょう。
一方で、公務員の就職率で見れば専修大学がもっとも優れ、駒澤大学がやや低くなっています。公務員を目指したいのなら専修大学を検討してはいかがでしょうか。
法学部に行くのですから、司法試験に合格して裁判官や弁護士、検察官を目指したい人も多いでしょう。そのような人が確認しておきたいのが司法試験の実績から見た日東駒専の序列ランキングです。日東駒専の法科大学院修了者の実績は以下のようになっています。
日本大学:26%
東洋大学:25%
駒澤大学:24%
専修大学:34%
日東駒専の中では専修大学が群を抜いて高くなっています。司法試験に受かりたいなら専修大学を検討してみましょう。
一方、東洋大学の法科大学院は現在は廃止されています。そもそも法科大学院は定員割れが相次いでおり、そのため全国的に廃止する大学が増えています。日東駒専の東洋大学以外も、やがて廃止する動きが出てくるかもしれません。
学問をするにはお金がかかります。そして、資金が潤沢なほど高品質な研究ができるものです。そこで、次は研究費から見た日東駒専法学部の序列ランキングを紹介します。
日本大学:5,300万
東洋大学:4,900万
駒澤大学:2,200万
専修大学:3,200万
こちらは日本大学と東洋大学がほかの2大学を大きく引き離しています。文系の学部である以上、理系のように研究設備・器具によってできることが左右されることはあまりありませんが、書籍や教員の質などに研究費の多寡が関係してきます。少しでも上質な学びを体験したいのなら、日本大学か東洋大学を検討してみましょう。
基本的には男子のほうが多くなっていますが、男女比は大学によって異なります。日東駒専法学部における女子の割合は以下のとおりです。
日本大学:35%
東洋大学:36%
駒澤大学:36%
専修大学:36%
大きな差があるわけではなく、日本大学がわずかに低くなっています(約1%の差なので100人に1人分男子が多いだけ)。幅広い交友関係を築きたいのなら男女比にあまり差がない大学を選ぶと良いですが、日東駒専はどこも同じくらいです。
立地に優劣をつけるのは簡単ではありませんが、アクセスや周辺の施設などによって暮らしやすさが異なるので、そのような観点からランキングを紹介します。
1位:日本大学
東京都千代田区にあります。東京を代表するエリアであり施設も充実しているので、大学生活を謳歌できるでしょう。駅から近いのでアクセスにも優れています。
2位:専修大学
こちらも千代田区にあります。基本的には日本大学と変わりませんが、やや駅から離れているため2位になりました。
3位:専修大学
世田谷区にあります。やや都心から離れていますが人口の多い区です。人が多い分、施設も充実していて暮らしやすいので3位になりました。ちなみに、東京都市大学もこの区に存在します。
4位:東洋大学
文京区にあります。文京区は東大がある場所で、知識層の多い区だといわれています。勉強に向いた土地である反面、娯楽施設はそれほど多くないため4位になりましたが、静かに勉強したい人にとってはむしろ良い立地といえるかもしれません。
日東駒専法学部の序列を各観点からまとめると次のようになります。
・入りやすさ→日本大学・東洋大学
偏差値が低いのは日本大学・駒澤大学で、特に日本大学は倍率も低く狙い目と言えます。確実に日東駒専の法学部に合格したいのであればこちらを検討してみると良いでしょう。
・大学生活の楽しさ→日本大学・駒澤大学
楽しい大学生活を送れるという点では、立地に優れた日本大学や駒澤大学が良いと言えます。商業施設が多いので、アルバイトを探すのにも有利でしょう。一方、男女比は日本大学がやや大きくなっていますが、どの大学もそれほど変わりません。
・勉強の充実度→東洋大学・日本大学
立地の観点から言えば、文京区にある東洋大学がもっとも勉強熱心な人と関係を構築しやすいと言えます。また、研究費から見ると東洋大学や日本大学が優れています。
・就職の強さ→東洋大学・専修大学
実就職率が高いのは東洋大学、公務員の実就職率が高いのは専修大学です。また、司法試験実績も専修大学がもっとも高くなっています。
各データ参考:
https://www.minkou.jp/university/ranking/deviation/rk=8/ct=1/cp=3/m=109/
https://daigaku-research.com/2036/
続いて、日東駒専とそのほかの大学群の法学部の偏差値を比べてみましょう。
【MARCH】
明治大学:63
青山学院大学:63
立教大学:63
中央大学:62
法政大学:62
【日東駒専】
専修大学:55.0
東洋大学:55.0
日本大学:52.5
駒澤大学:52.5
MARCH法学部の偏差値は62~63くらいです。日東駒専より7~10程度高く、結構な差があると言えます。日東駒専の学力からMARCHを目指そうとすると、もうワンランク難しい問題を解けるようになる必要があり、求められる勉強の量と質が変わってきます。
データ参考
https://diet-study.jp/%E4%B8%BB%E8%A6%81%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%81%8F%E5%B7%AE%E5%80%A4%E4%B8%80%E8%A6%A7/
【大東亜帝国】
大東文化大学:45~47.5
東海大学:45
亜細亜大学:47.5
帝京大学:45
国士舘大学:50
【日東駒専】
専修大学:55.0
東洋大学:55.0
日本大学:52.5
駒澤大学:52.5
MARCHとは反対に、大東亜帝国は日東駒専よりも7程度偏差値が低くなっています。滑り止めとして受験を考えてもよいかもしれません。
データ参考
https://www.minkou.jp/university/search/rk=11/
【成成明学】
成蹊大学:57.5
成城大学:55
明治学院大学:52.5~57.5
【日東駒専】
専修大学:55.0
東洋大学:55.0
日本大学:52.5
駒澤大学:52.5
平均すると成成明学と日東駒専の法学部は同じくらいの偏差値です。成成明学は学部によって日東駒専より偏差値が上だったり下だったりするので、どちらがブランドとして上位なのかは一概には言えません。
データ参考
https://www.minkou.jp/university/search/rk=7/
偏差値を素直に受け取るのなら、日本大学・東洋大学が入りやすいということになります。ただ、受験で戦う相手は大学ではなく一緒に受験するライバルなので、倍率も考えれば日本大学がもっとも入りやすい大学と言えるでしょう。あとは自分と入試問題の相性です。赤本を入手して、どの大学の問題が解きやすいのか分析してみましょう。
最後に、日東駒専法学部を受験する際のおすすめの併願校を3つ紹介します。
滑り止めの大学として有力な選択肢です。大東亜帝国は日東駒専より偏差値が低く総じて日東駒専の滑り止めとして適していますが、その中でも国士舘大学法学部は偏差値が50のため、あまり偏差値を落とすことなく受験できます。ただし、日東駒専に受かる自信がないのであればもう少し偏差値の低いところを滑り止めにしたほうが良いかもしれません。
偏差値45であるため、日東駒専法学部の滑り止めとしては安全圏といえます。日東駒専に受かる見込みがやや薄く、確実に受かりたい滑り止めを受験したい際は東海大学あるいは帝京大学あたりを受験すると良いでしょう。
成蹊大学法学部は日東駒専法学部よりもやや偏差値が高くなっています。日東駒専に受かる自信があり、かつもう少し上にチャレンジしてみたい場合に併願することをおすすめします。あるいは、日東駒専を滑り止めレベルとして見るのならば、MARCHを併願しても良いかもしれません。ただし、MARCHの入試問題に歯が立たないようなら自信喪失につながる可能性があるので、併願を検討する際は慎重に判断しましょう。また、あまりにたくさんの大学に併願すると試験で疲弊して受験に支障が出かねません。スケジュールもよく考えて量を調節することをおすすめします。
日東駒専法学部の偏差値はおよそ52.5~55.0くらいです。MARCHには劣りますが、成成明学と同格、大東亜帝国を滑り止めとして受験できる偏差値と言えます。 一方、日東駒専は立地の良さや研究費、就職実績などの面からも差があり、どのような大学生活を送りたいのかによって一番適した大学は変わってきます。多角的に検討して、後悔のない大学進学を目指しましょう。